品質を保つための工夫点とは

石井食品では原材料の品質を保つために、まず素材を厳選しています。厳選基準は、素性が確かであり新鮮で風味が豊かであるということです。原材料で国産のものを利用する理由は、鮮度が良い状態での仕入れを可能とするためや、安全のためでもあります。製造・加工時には検食などで品質の合否判定を行っています。

例えば、鶏肉では仕入れてからの期間や保管温度の確認を行い、ミートボールの生地の温度や混合時間に異常がないか、食感や風味に異常はないかということを検食で確認しています。鶏肉は特に酸化が進みやすいため、速やかに仕入れから加工までを行い品質を保っています。ミートボールに代表される通常商品の製造中には、加熱時間や中心温度の確認をオンタイムで行い、殺菌後は冷却されるまでの時間の管理や10℃以下の温度で管理することで、品質を保ち食中毒の発生予防を行っています。また、味やにおいなどに異常があった際には直ちに製造ラインを止め、異常の確認ができる体制を整えています。異常な部分の原因を特定することで、再発防止に努めています。

実施している食品検査について

大きく分けて農薬検査・放射能検査・抗生物質の検査・細菌検査を行っています。国産野菜の農薬検査については、3段階体制で行っています。
1段階目では、収穫前に簡易キットを用いて社内で検査を行っています。
2段階目では外部の検査機関で客観的なデータ取得のため精密検査を行っています。その際に生産者からは栽培履歴を取り寄せています。ここでは栽培期間と使用農薬の記録が残っています。この記録に基づき収穫1~2か月前に使用した農薬を対象に検査を行っています。一般的には250項目での検査が行われますが、記録に項目外の農薬が存在した場合にはそれも検査しています。また、残留農薬については日本とEUの基準を照合し、より厳しい方を採用しています。
3段階目では仕入れた原材料を品質保障部で再度簡易キットで検査を行っています。放射能検査では、1都10県のものを使用前に内部・外部で残存量を確認しています。抗生物質の検査では、フレミテストと呼ばれている内部検査で養殖の鶏肉などの検査を行っています。食物アレルギー物質の検査では、内部でELISA法という精密検査を原材料と製品共に行っています。検査合格後には、合格シールを商品ごとに貼っています。この検査には抗生物質の検査などに比べて数十倍・数百倍のコストをかけています。

今後の取り組みと課題について

今後の取り組みとしては、まず原材料に関する検査体制の強化を行いたいと考えています。食品検査ではあくまでも全体を代表するものを行っているため、日々仕入れている原材料の検食の精度を上げて品質の向上に取り組んでいく必要があります。特に“地域と旬”事業で地域に根差した食材の良さを全面に出した商品をこれからも作っていくため、そのような取り組みが課題となります。

また、現在、その取り組みのために各工場で毎日トマトペーストや玉ねぎを現場から持ち込み検食を行い素材の良し悪しを判別できるよう訓練をしています。次に、原材料の基礎研究を強化することも課題となります。例えば、鶏肉で問題になる部分としては、仕上がり時に赤みを帯びてしまうことや酸化の程度、ミンチ後の臭いなどがあります。酸化については骨の周りの肉を使用しているため、早く進んでしまいます。そのため、「どのような鶏肉のどのような部位を使用することが適しているのか」ということをより品質を上げるためにさらに突き詰めていく必要があります。以上のような、原材料の検査体制の強化や基礎研究を極めることを今後の課題として取り組みたいと考えています。