“地域と旬”事業とは

地域と旬”事業では、地域の味を旬のまま届けるをテーマに、地域や、その地域の農家さんと結びついて商品開発、PR、販売までを一緒に行っております。6次産業という文脈の中で、地域の中で独自に商品開発をすることはありますが、我々のような食品メーカーが地域や農家さんと一緒に商品つくりに取り組むことはほとんどなかったと思います。なぜなら、食品業界で行われている大量生産・大量消費のビジネスモデルと異なるからです。

私たちはビジネス考え方として三方得を掲げており、①お客様、②取引先(社会・地域)、③石井食品の三方にとってメリットを作ることをビジネスの根幹としています。“地域と旬”事業でもどうすればお客様のためになり、地域や農家さんに貢献できるかを考え新しいビジネスモデルの構築に取り組んでいきます。

“地域と旬”事業を始めたきっかけは

2016年8月、山梨県大月市にある「野草の里」という団体と一つの取り組みを始めました。この団体は当時、無農薬の玉ねぎを栽培し始めたばかりで、その玉ねぎを使って大月市の名産になるような商品が作れないかという話が出ました。私たちはその玉ねぎをたっぷり使ったハンバーグを作りました。

大月の方には、自分の地域の商品ができたこと、また、お土産も含めて家族や友人に勧められるものができたと大変喜んでいただきました。この反応を知り、地域の味や、その地域のことを知ることはお客様にとってメリットになるのだと分かりました。この取り組みをきっかけに“地域と旬”事業が始まりました。

農家さんとの関係作りで大切なこととは

この“地域と旬”事業を始めるために営業担当者には「良い農家さんと良い食材を探してきて」というミッションを渡しています。そして、良い商品を作るために農家さんと良好な関係性を作ることがとても重要だと思います。
その地域の活性化のためや、伝統的な野菜の種を守り続けるために頑張っている農家さんに対して、我々もただ一緒に商売をさせてもらうだけでなく、どうすれば農家さんだったり地域に貢献できるかということを第一に考えています。

どんな価値をお客様に届けるのか

私たちは“地域と旬”事業を通じて、まだあまり知られていないような食材や地域を見つけ、本当においしい形でお客様に提供していきたいと考えています。そして、お客さんに「こんな地域でこんな食材があるんだ」という発見を、商品の安全と美味しさにプラスしたいですね。例えば、富山県射水市のサクラマスという魚は釣りをする人には知られていますが、現在では数が激減し“幻の魚”と呼ばれるほど希少な魚になってしまいました。そんなサクラマスを養殖し食文化の復興を目指す射水市と、サクラマスなどの水産物をプロデュースし地域活性化への貢献を目指すJR西日本と一緒に商品開発をしました。

将来的には「石井食品が見つけてきたものって美味しいね」と言われるようなポジションを作れるといいですね。このように様々な地域の食材を商品開発するに当たって、食材のことや、地域の味付けを勉強したことで今までの商品とはレベルの違う美味しいものが作れるようになったと思います。この事業を通して、いち食品会社としてレベルアップすることができました。

お客様へ伝えること、今後の展開

“地域と旬”の商品はただ買ってもらい美味しいで終わるのではなく、お客様に農家さんの想いや、食材の歴史、なぜこの食材を使うのかなどのストーリーを伝える必要があると思います。そのためには社員が直接熱意を伝え、かつ味を見てもらうことがお客様に一番納得して買っていただける方法だと思います。お客様の反応を掴むためにもとても力を入れている部分です。

今では25箇所の地域で43種類商品化してきました。(2017年12月時点)今後は、地域を広げていくことも大事だと思いますが、地域とお客さんにより深く喜んでもらえるように商品を改善していかなければならないと思います。もっと言えば地域に利益を還元するようなビジネスモデルに成長させなくてはいけないという思いもあります。まだまだ一歩踏み出した段階ですね。

石井 智康

代表取締役社長

平成18年6月 アクセンチュア・テクノロジー・ソリューションズ株式会社(現アクセンチュア株式会社)入社
平成21年12月 株式会社セレッテ入社
平成23年4月 アンダーワークス株式会社入社
平成29年4月 当社入社
同 同執行役員マーケティングビジネスサポート部
平成30年6月 代表取締役社長就任